学習障害の概要とその看護について

学習障害とは、読む、書く、話す、計算するなどの能力に、学習の遅れが見られる状態を指します。視覚や聴覚に問題はなく、総合的な知的能力にも問題はありません。また、学習環境にも問題がない環境で生じる障害であり、小学校入学後に障害の可能性が指摘される事例が大半です。
先天的に脳機能の一部に問題が生じていることが原因と考えられていますが、外傷をきっかけに生じる事例もあります。学習障害の状態が顕著になると、本人の学習意欲の低下など新たな課題が生じるおそれがあり、改善に向けた処置が求められます。

学習障害では、いくつかの典型的な症状が出るのが通例です。例えば、文章を正確に読めない、読むのに時間がかかる、漢字を正しく書けないなどが挙げられます。症状には個人差があるので、医師による検査が必要です。学習障害の治療は、明確な方法が定められているわけではありません。入院による治療、医薬品の投与や外科的なアプローチはほとんど用いられず、音読の練習など地道なトレーニングが中心です。
血圧や脈拍などを測定するわけではないので、看護師の役割としては、学習障害が出ている本人のモチベーションを支えることが求められます。トレーニングの結果がすぐに出るとは限らないため、本人とその家族には長期的な努力が必要です。看護師は精神的なサポーターとして、トレーニングを支えなければいけません。トレーニング中は常に医師が付き添えるとは限らないため、看護師の存在は重要です。

◎【学習障害とは~看護の視点から~】というサイトでも学習障害について丁寧に語られていたので、ここで紹介しておきます。